女性は結婚、子育てなど人生のターニングポイントを迎えると、今まで通りに仕事を続けることが難しくなることがあります。正社員やフルタイム勤務から扶養内パートに働き方を変えた人も多いのではないでしょうか。
私も結婚前はフルタイム勤務で朝から晩まで働き詰めの毎日でした。
結婚後は仕事を辞め、半年間専業主婦をした後、扶養内パートとしてまた働き始めました。
その際、初めて【就業促進定着手当】の存在を知り、手続きをしました。
結果114,932円という予想以上の額を受給させていただきました。
手続きは書類を何枚かハローワークに提出しただけ。
初めて聞く言葉や、難解な計算式、見慣れない書類などがあり、最初は頭の中が「?」だらけでしたが、私でもできたので、ご安心を。
手続き一つで114,932円。
一人一人金額は違いますが、手続きの方法は同じなのでぜひ真似してみてください。
就業促進定着手当の分からないを詳しく解説していきます。
1.就業促進定着手当をもらえる人
まず自分が就業促進定着手当をもらえるかチェックしましょう。
以下の、①~③の受給条件を全て満たしていないと受給できません。
①再就職手当の支給を受けている
②再就職手当の支給を受けた再就職の日から、同じ事業主に6カ月以上勤務している&
6カ月以上雇用保険に加入している
(※起業により再就職手当を受給した人は受けられません。)
③再就職後6カ月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回る
【就業促進定着手当】をもらうにはこの3点がすべてあてはまらないといけません。
私の場合
①再就職手当はもらったのでクリア
②新しい職場で雇用保険にも加入したのでクリア
(給料明細の欄をチェックして「雇用保険」が引かれているか確認しよう)
③転職前より転職後のほうが賃金が下がったのでクリア
(フルタイムから扶養内パートになった)
やったー!受給資格クリアです。
2.就業促進定着手当を計算式に当てはめてみよう
正直一番気になるのが、自分がいくらもらえるかってこと。
凡人の私には計算式を見てもはっきりとした金額までは出せませんでした。
結局、申請後に支給額のお知らせを見て自分のもらえる額を知るという…。
もうらえる額が分かると逆算して計算式への当てはめ方も分かったんで
私の例を見ながら解説。
<就業促進定着手当計算式>
(就職前の賃金日額 - 再就職後6カ月間の) × 再就職後6カ月間の賃金の |
私の雇用保険受給者証を見ながら説明していきます
【就職前の賃金日額】とは
雇用保険受給資格者証の「就職時賃金日額」のこと。
私の場合 6,703円
ちなみに離職時の年齢によって上限額と下限額が決まっているよ
(毎年8月1日に上限・下限額が変更になるよ。詳しくは厚生労働省のハローワークをチェック)
【上限額】
離職時の年齢が30歳未満 | 13,420円 |
離職時の年齢が30歳以上45歳未満 | 14,910円 |
離職時の年齢が45歳以上60歳未満 | 16,410円 |
離職時の年齢が60歳以上65歳未満 | 15,650円 |
【下限額】
全年齢共通 | 2,470円 |
(※平成29年7月31日時点)
私はアラサーなので上限、下限額内なので6,703円でこのまま計算していきます
はい、次!
【再就職後6カ月の賃金の1日分の額】とは
自分の給料明細を見ましょう!
色々天引きされた手取りではなく、<総支給額>を見てね。
私の6カ月の給料(パートなので安いです)
8月 | 100,269円 |
9月 | 104,069円 |
10月 | 108,875円 |
11月 | 96,088円 |
12月 | 100,975円 |
1月 | 95,364円 |
Total 605,640円
これを6カ月(180日)で割ると1日分の額
605,640円÷180日=3364.666…
賃金の1日分の額は 3364円になる
※1 再就職後6カ月間の賃金の1日分の額
月給の場合は今の方法でいいですが、
日給・時給の人は(A)(B)のうちどちらか高いほうで計算になる
A 再就職後6カ月間の賃金の合計額 ÷ 180
B 再就職後6カ月間の賃金の合計額 ÷ 賃金支払いの基礎となった日数)×70%
はい、次!
【再就職後6カ月間の賃金の支払基礎となった日数】
私の場合8月1日~1月31日までの6カ月間
8月 | 31日 |
9月 | 30日 |
10月 | 31日 |
11月 | 30日 |
12月 | 31日 |
1月 | 31日 |
total | 184日 |
上の表は、単純に6カ月=180日ではなくて、
正しくは184日あるよってことを言いたい。この数え方は月給制の人です。
※2 原則として
月給制の場合・・・暦日数(30日、31日等)
日給月給の場合・・・その基礎となる日数
日給制・時給制の場合・・・労働の日数
と
はいこれで上の水色の表に当てはめてみるとこんな感じ
(6703円 ― 3364円) × 184(日)= 614,376円 |
まずこの額を見てこんなにもらえるのか!と期待しますが、残念。
【就業促進定着手当】には上限額っていうのが決められているんです。
【上限額の計算】って何?
上限額 = 基本手当日額※3 × 支給残日数 ×40%※4
基本手当日額は前職の分を見ます
雇用保険受給資格者表のここの部分
★画像
私の場合 4870円
基本手当日額も年齢によって上限があるからチェックしよう
※3 基本手当日額の上限額
・離職時の年齢が60歳未満 6,070円
・離職時の年齢が60歳以上65歳未満 4,914円
(毎年8月に変更になるよ)
アラサーの私は上限額に達してないので4870円のまま計算
※4 再就職手当の給付率が70%の場合は30%で計算
支給残日数は「雇用保険受給資格者証」の裏に記載されています
私の場合
離職時の年齢:30歳
離職前の給料:15万円(月給制)
再就職手当:受給
再就職手当の給付率:60%(所定給付日数90日で59日残して就職決定)
支給残日数:59日
再就職日:8月1日
再就職先の給料:10万円(月給制)
私は90日の支給日数に該当
そのうちの再就職手当を2回いただき支給残日数は59日ありました。
4870円 × 59(日分) × 40% =114,932円
はい、やっと出ました。
これが私がいただける【就業促進定着手当】の額になります
114,932円
最初の計算が高く出てしまうので少しがっかり感もありますが、
いただけるだけとってもありがたいですよね。
次はこの申請の為に必要な書類の説明。
就業促進定着手当をもらうために準備する書類
再就職手当を受給している期間に、
「就業促進定着手当の支給申請手続きについてのお知らせ」が自宅に届きました。
その用紙に、提出書類を一式ハローワークに提出するよう記載されていました。
<必要書類>
1.就業促進定着手当支給申請書(お知らせの中に同封されいる。事業主から記載してもらう箇所がある)
2.雇用保険受給資格者証
3.勤めてからの6カ月間の賃金台帳の写し又は給与明細書の写し
(勤めている事業主から交付を受けて下さい)
4.勤めてからの6カ月間のタイムカード等出勤簿の写し
(勤めている事業主から交付を受けて下さい)
5.委任状(代理人による提出のときにのみ提出が必要。自分で出す場合はいらない)
申請期間
せっかく書類を用意してもこの申請期間を過ぎると一円ももらえなくなりますので注意が必要。
申請期間は 【再就職日から6カ月を経過した翌日から数えて2カ月間】
私は8月1日に入社したので、6カ月経過した翌日の2月1日~3月31日までの2カ月間
になります。
上記の①③④の書類はいずれも会社から記載してもらったり、用意してもらう必要があるので、早めに準備にとりかかりましょう。
書類提出からお金がもらえるまではどのくらいかかる?
私は2月26日に直接ハローワークまで書類を提出に行きました。
それから自宅に【就業促進手当支給決定通知書】が送られてきたのが3月18日、
口座に振り込まれた日が3月20日でした。
通帳には「ショクギョウアンテイキョク」で振り込まれます。
まとめ
再就職手当を受給した後の「就業促進定着手当金」の手続きがちゃんとできるか
不安でしたが、私でもできましたので、大丈夫です。
いつ頃、いくらくらいもらえるのか、気になってしょうがなかったので、
同じ思いの方に「これだけもらえるなら、手続き頑張ろうかな」と思っていただけたら
幸いです。